サービス名を変えると、どういう結果になるか共有します

商品名・店名・サービス等を一度リリースした後に諸事情で名前を変更したくなった事はありませんか。当然変更後のセンスが良ければ、いい方向に向かうでしょう。というより、それを思って変更すると思います。ただ、その結果は内容に依るというのが、実態です。ですので、ここでは名前を変更した際に起きる事象を私が体験した事実に基づいて、普遍的に起きるであろう事柄に絞ってお伝えします。

それでは結論から

では、各項目に関して体験を交えて詳細を解説します。

あらゆる登録事項の変更手続き

現在、商品をアピールする際に店頭でアナログ出力のみという状況は少ないのではないでしょうか。広報の一環としてTwitterのようなSNSや食べログのような口コミサイトに登録および情報発信しているのが殆どかと思います。そうなると、各登録したプラットフォーム毎に情報の変更をしていかなければいけません。

私が経営コンサルをしている飲食店では、実際こうなりました。変更したのは、店名そして商品です。つまり、業態を変えるレベルの変更です。

これにより以下の作業が発生しました。

Twitterなどは、編集ページから簡単に情報を変更できるのですが、Googleビジネスや口コミサイトなどの場合、店名から変更を掛けにいくと、運営会社に依頼を出して修正しなければいけません。どのサイトもかなりの速度で対応してくれましたが、1件最速２営業日は掛かります。しかも、新業態の情報を抽出して別ページを作成する依頼を出したのですが、細かいところまで運営会社が分かるわけがなく、必ずといって良いほど中途半端な結果になります。しかもサービス毎にバラつきが出るのが、若干のストレスになります。

名前のついた物品の買い替え

これはどれだけ名前を物品にいれてつくっていたかによるかと思いますが、私の場合で大きな出費になった箇所をお伝えします。それは暖簾です。業務で使うような暖簾というのは、単純に作っただけでは終わりません。設置の作業費が掛かってきます。これが本当に高い。当然人が稼働するので、たった、暖簾を変更するだけで制作費込で最低15万円は掛かります。

顧客側の旧名称との混乱

顧客は常にこちらの情報発信を受けて付けてくれるわけではありません。実態としては、飲食店などの場合は逆に情報発信を見ているような顧客の方が稀になります。結果、旧サービスを求めて訪れる方が変更してある程度経っても一定数います。大体、半年以上経っても月に数件はそのような事象が起きます。

旧名称とのSEO的激闘

サービス名を変えて一番の問題になるのはここです。サービス名を変えると、旧サービスと新サービスで検索結果の中で混在して、最新のサービスが何なのか検索結果だけでみると分からなくなります。特にGoogleビジネスなどは、Google Mapと連動しているので、同じ場所に2つの店名が並ぶ事になり、非常に分かりづらいです。口コミサイトにおいては、旧サービスはリニューアルや閉店などのフラグが表示されるようになりますが、検索結果としては実績がある分、上位に上がってくる事になり、SEOのライバルが旧サービスという悲しい形になります。更にいうと、旧サービスが上位にいる中で、新サービスが下位にいる為にレビューが付きづらく余計に上に上がってこないのです。単純に違うサービスと対抗するより、分が悪いSEO的闘いとなります。

まとめ

サービス名を変えて実際に変更作業を経験した私が今思う結論は、

そのサービスが伸び悩んで、方向性を変えたい為にサービス名を変えたとします。旧サービスを引き継いでいる部分もあり、旧名称を一部残して変更したいと思うかも知れません。オススメしません。これまで書いた余計な障壁が出てきます。特にSEOの闘いが本当にキツイです。旧サービスの顧客の移行を上手くしつつ、新サービスの良いところで顧客を伸ばしたいと思うかも知れませんが過去の自分に足を引っ張られるという何とも奇妙な状況になります。

ニッチな事象だと思うので、探しても情報は余り出てこないと思います。自分が困った事なので少しでも判断材料を提供できていれば幸いです。それではまた、よろしくお願いします。